【インタビュー・対談】日清オイリオグループ 瀬川氏と同社 田辺氏

日清オイリオグループ株式会社

経営アカデミーに毎年複数名の社員をご派遣いただき、中核人材の育成にお役立ていただいている企業の中から、日清オイリオグループ株式会社の事例をご紹介いたします。ご派遣責任者のお二人は経営アカデミーの修了者です。当時の様子ならびに経営アカデミーでの学びがどう仕事に活かされているか、また日清オイリオグループでは経営アカデミーを人材育成にどう位置付けて活用していらっしゃるかについてお聞きしました。

 取材日:2018年10月9日


【お話を伺った方】

瀬川 高志(せがわ たかし) 氏 (写真 左)
日清オイリオグループ株式会社 人事・総務部長 兼 秘書室長
1994 年度「人事労務コース(現・人事革新コース)」修了。経営アカデミー・マスター。
1987年入社。経理を5年、人事に移って2,3年経験した後、経営アカデミーに参加。幅広く人事労務や工場総務・管理を経験後、本社でグループ企業を含めた業務サポートセンター責任者、中国大連の子会社管理部門の責任者を経て、2014 年から再び人事・総務部に戻り2018 年4 月から現職。

田辺 邦彦(たなべ くにひこ) 氏 (写真 右)
日清オイリオグループ株式会社 人事・総務部 人事企画課 課長
2010 年度「経営戦略コース」修了。経営アカデミー・マスター。
1994年入社。人事を約8年、原料購買部門を8年経験した後、事業部の企画管理課長時代に経営アカデミーに参加。参加中に経営企画室に異動。その後原料課長を経て、2018年4月に16年ぶりに人事に戻る。

人材育成方針 〜教育優先の原則〜

瀬川氏:当社には「教育優先」の原則があり、それが企業風土として定着しています。役職者にとって人材育成が一番大事なミッションとなっています。私が入社した当時は教育綱領がありました。その考え方は現在まで脈々と流れており、評論家でなく、自分が主人公になって事業を動かしていける人材になることを意識した教育・育成をしています。当社は少数精鋭主義のもと、全員が自身に磨きをかけ、自ら考え、主体的に行動することを求めています。そのため、自分の専門だけでなく、社外の人たちと関わることが大切です。経営アカデミーなどで他の業態、業種の選りすぐりの人たちとの侃々諤々の議論を通していろいろな発見をし吸収するところは非常に大きなものがあると考えています。

田辺氏:2017 年からの新しい人事制度「Value Up 人事制度」において「経営アカデミー」は教育体系の中に名称もそのままで位置付けられています。年度初めからまず各部門が人選するのですが、当社は1972 年から経営アカデミーに派遣しており現場の管理者にもOB が多くいるため、経験者としてよくわかったうえで参加者を推薦してきます。これは強みだと思っています。キャリアデザイン制度の中で部門長に自ら申告する社員もいます。そこから人事が年に4、5 人選抜します。その際、部門のバランスや各人に対する期待度はもちろんですが経営ビジョンも鑑みます。現在の中期経営計画では「Globalization、Technology、Marketing」をキーワードに“Value Up” を目指していますが、そういった強化すべき領域についても選抜するときに意識しています。今後は女性の参加者を増やしたいですね。

瀬川氏の経営アカデミーへの参加

瀬川氏:ちょうど人事部門で教育研修を担当していたときに参加しました。選ばれた人が行くところだと知っていたので嬉しかったですね。モチベーション高く参加しましたが、コースの参加者の中で私は一番若手で、頑張ってキャッチアップする必要を感じたため相当プレッシャーもありました。参加中は人事について広範囲にわたって勉強することができました。実務に追われながらも毎週木曜日の日中、しっかり勉強し、研修の時間だけでなく帰ってからもまたそのテーマについて考えることで、実務の整理ができたり、理論とのつながりを発見することができました。
 グループは和気あいあいとなんでも言える関係でしたが、他流試合の“ 武者修行” の中で揉まれ、鍛えられたと思います。自分の意見に納得してもらったり反論されたりする中で、自分の考えに自信を持つことができるようになったり考え直したりするいい経験ができました。グループ研究のテーマは「これからの課長、中間管理職はどうあるべきか」というもので、すんなり決まって順調に進んでいましたが、最後の段階で中々、皆の意見がまとまらず苦労しました。アンケート調査をして統計システムを使って分析したのですが、どういう示唆が得られるかというところで各自の意見が分かれ、一度空中分解してしまったのです。しかし皆で妥協せずに議論して納得したうえで提言としてまとめあげたことで、達成感が得られました。論文は雑誌の「労政時報」にも掲載されたんです。そんな仲間とは今でも年賀状交換したり、たまに集まったりしています。
 今は派遣する立場ですので、経験者であることが、身をもってその良さを現場や参加者に説明したり、ふさわしい人材を選抜したりする際に大変役立っています。

 

田辺氏の経営アカデミーへの参加

田辺氏:経営アカデミーOB でもある上司から参加するように言われたのは、業績職(※一般に管理職のこと)手前の段階でした。瀬川さんと同様、この研修は誰でも参加できるというものではなく選抜された人が派遣されるところだと知っていたので、気が引き締まりました。経営アカデミーでは、グループ研究でかなり苦労しました。日本がガラパゴス化している中で、グローバル企業に学ぼうといったテーマでしたが、中間発表時には先生方から厳しいコメントをいただきました。事例が古すぎるとか、この研究を自社の事業にどう置き換えられるかという視点が必要だとか。しかし、最終的には最優秀賞をいただき、生産性新聞にも掲載されました。私のグループの指導講師であった首都大学東京の松尾隆先生はヒントだけおっしゃってメンバーに自由に議論をさせてくれました。青森からの参加者もいらっしゃったんですが、講義やグループ研究終了後は先生も一緒にグループのメンバーとよく飲みに行きました。最終発表直前の1,2 か月は本当に大変でしたが、体系だって勉強するということは中々できることではないので、これが経営アカデミーの良いところだと思います。参加中に経営企画室に異動したので、異動前に経営アカデミーで勉強できていたのはよかったです。

 

参加者に期待すること

瀬川氏:私自身も上司から言われましたが、参加にあたって、他流試合に「日清オイリオ」の看板を背負っていくのだという気概を持ち、また、研修で得たものはしっかり職場で還元することが求められます。実際、当社の経営アカデミーOB には会長・社長、役員になった人が何人もいます。経営アカデミーの参加者はモチベーション高くしっかりと自己研鑽に励むようになりますし、職場でよりリーダーシップを発揮するようになります。経営アカデミーで揉まれ、視野が広がることで高い見識を持った厚みのある人間となり、その後の業務遂行や事業推進に活かされます。経験にまさる人材育成はありません。これから派遣する人たちにも、様々な経験を積んで飛躍するきっかけになることを期待しています。

※所属・役職は2018年10月9日時点

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